独白(2)


私が塗装業に関わり始めた頃、既に山形県内の塗装業界では「上塗りは1回」、と言う
“常識”が出来上がっていました。

なので、山形県に住んでいらっしゃるほとんどの方々は、屋根の上塗りは「1回塗りが
当たり前」だと思っていらっしゃる事でしょう。

しかし、塗料メーカーの仕様書では、「上塗りは2回」と指定されています。


何故、我が山形県は1回塗りの需要が多いのか...?!

1つに、県内の住宅、そのほとんどが「トタン式」であるという事も挙げられますが、
実際には“予算”の問題が大きいのではないでしょうか。


塗装屋も商売なので、お客様からの受注がなければ経営が成り立ちません。

その為価格競争が始まるのですが、塗り替え工事において、
「高圧洗浄〜ケレン〜錆止め塗装」までは必要最低限の出費となってしまいます。

では「どこで差をつけるか」と言えば、仕上げ塗りが1回か2回か...
上塗りの回数で値段を下げる他にありません。

ですからきっと、「1回塗りで十分だ」と営業したのでしょう。


実際に当店でも、現在は“屋根上塗りは1回”という形に収まっています。

勿論、打ち合わせの段階で「本来、指定では2回塗りです」と言う話はさせて頂いた
上で、お客様と話し合い、納得して頂ける結果を求めての事です。


当店ではお客様の御要望を尊重します。
予算に合わせ、その範囲内で精一杯努力する事もまた、職人の務めと思うからです。