川村工業様と協業する事になりました

結城 伸太郎
川村工業様と協業することになり、より多能工への道が開きました。
①多能工を求む理由 ② 「底なし沼の技術世界へ」 〜塗装から土間までの進化〜 ③土間屋とは・・・ ④求められる人材 ⑤建設業界の未来
①多能工を求む理由
これまで弊社が手掛けて来た現場は、元請け下請け問わず、民間工事からテナント、公共施設、マンションなど数多くあります。
その大半が多工種が絡む仕上げ工事です。
例えば外壁改修と言えば、下地処理、塗装、タイル、シーリング、左官仕上げなど。
屋上防水も絡むので、下地処理、防水工事、土間打設。
弊社では下地処理であるエポキシ樹脂注入からクラック処理、塗装では吹き付け工事、タイルまで一貫して行って来ました。
特殊工事では、タイルの剥落防止、シート建材貼り、スタンプコンクリートなども。
何故多くのゼネコンさんがこうして仕上げ工事を一括して弊社に頼んでくれるかと言うと、まず管理が楽だからです。
基本的に弊社からも番頭の管理人は常駐させています。
塗装と防水と左官に関しては、必ず互いの作業に絡みもあり、その工程のほとんどが重なることが多いです。
その時に監督さんは違う業者へ連絡し、工程の遅延や進捗など伝え、いつから作業開始するか打ち合わせを行います。
しかし弊社ではその作業大半を自社で管理してますので1社との打ち合わせで事が済みます。
さらに高齢化と職人の減少により簡単に人が集まる事も少なくなってます。
自社で多能工の体制が完成されると、雨で防水工事が出来ない時はタイルや左官の方に集中したり、晴れたときに一気に防水を進める、など無駄なく進めることが可能になってきます。
それは一番起きてほしくない工程遅延の対策にもなります。
確かに職人一人一人の熟練度は長く険しいものにはなってしまいますが、人手不足が深刻化する中でそんな悠長なことも言ってられないのが現状です。
建設業の若手育成がもっと盛り上がるまでは、多能工体制はしばらく求められるでしょう。
②「底なし沼の技術世界へ」 〜塗装から土間までの進化〜
この度とある現場で縁となり、川村工業様と協業する事になりました。
協業といえどM&Aやフランチャイズといったものではなく、あくまで互いの能力を認め合い能力を分かち合おうというスタンスです。
川村工業様へは弊社の多能工の技術や知識を、弊社には左官の極み、土間業への新規参入のサポートを。
弊社はこれまでは主に塗装と防水に特化しており、左官は住宅や店舗内装程度のスキルを持つくらいでした。
しかし川村工業様との縁で、新築マンションから物流倉庫の土間コンクリート、そして床研磨、スーパーフロアへの道を示してくれました。
これまではまったく知らなかった知識、技術を習得し、まるで底なし沼のように限界の無い左官工事にさらに深く関与していきそうです。
↓川村工業様の記事
代表である私も、今は左官訓練校に通い一から学んでいます。
(これがめちゃくちゃ楽しくて学校が楽しみになってます)
↓ただいま手掛けている2級左官技能士の課題作業
塗装工事と防水工事だけでも奥が深く、極めようとすれば50年は取り組めそうな内容ですが、そこに左官と土間が加わって、もう100年生きても足りないくらいになってます(笑)
とりあえずこれから10年くらいどっぷりハマり事業を盛り上げれそうです。
③土間屋とは・・・
ここで土間屋について少し話してみたいです。
左官工事は基本的にモルタルを塗ったり和室の聚楽塗ったり、コテを使う仕事がメインです。
RC造の新築マンションでも左官工事は着工から完工までほぼ付きっきりの大事な作業です。
壁を仕上げたり、角を成型したり床の勾配を取ったり、やることは盛りだくさんです。
土間屋というのは土間コンクリートの打設後のコテ均し、刷毛引き、艶出しなど、土間コンクリートの精度を左右する大事な作業をする専門店です。
正直私も左官屋がするものと思っていたし、弊社もこれまで多くの個人宅の土間コンクリート打設を行ってきました。
しかし土間屋はもうその規模がレベル違いで、物流倉庫では10万平米とかのクラスになってきます。
さらに既存の塗床や土間の雨打たれなどを研磨掛けたりケレンしたり、時にはスーパーフロアといった艶出し作業も行います。
スーパーフロアとは以下の作業です。
↓既存の普通の土間コンクリートの表面を研磨掛けしていき・・・
↓どんどん艶を出していきます。
↓凄くないですか?
これどこにでもある普通の土間コンクリートです。
それを何回も研磨掛けてこんなに光るんです!
これ何も塗ってないですよ。
削った厚みも2mm程度です。
こうした特殊な作業も土間屋の仕事となります。
↓他にもこうした土間を均すトロウェルという機械を使ったり
↓サーファーと呼ばれるコンクリート再振動締固め機を使ってコンクリートの品質を高めたり。
とにかくコンクリート床の精度を最大まで引き出す作業をメインにやってる仕事となります。
④求められる人材
塗装、防水、左官、土間屋もとにかく若手の成り手が厳しい業界で、これまで悪い意味の3Kが悪しき習慣を生んできました。
しかし今は働き方改革も浸透し、若手も楽しく仕事しています。
これまでの見て覚えろではなく、手取り足取り教える会社も増えてきました。
弊社も40名を超える社員数の中で、20代が多く活躍しております。
特に工事部においては20代が中心となってチーム一丸となって楽しく仕事しています。
10代も2名います。
私も20歳で独立してこれまで24年間死ぬ気で働いてきましたが、気づけばもう45歳になります。
若手とは言えなくなってきました(笑)
こうしてあっという間に20年が過ぎたのだから、これから先20年間もあっという間に過ぎ去るんではないかという恐怖心から、「若手にすべてを託そう」という気持ちに変わってきました。
一般社団法人多能工協会を設立したのも、若手への期待がすべてです。
私は技術も知識も確かにすべてを自分の力で得てきましたが、そんなスキルも墓場へは持っていけないのです。
であるならば求めるのは継承という2文字です。
出し惜しみせずすべてを与え、独立するも会社を継ぐも選択できる環境に整えていきました。
今私が求める人物は、建設業を心から楽しめる人、自分の力を信じ建物を守り続けられる人をたくさん集め、すべてを継承し世の求める人物になって欲しい、ただそれだけです。
お金に関して言えば上を見たらキリがありませんが、そこそこ贅沢できる程度は稼げると思います。
若者たちが笑いあい、技術を高めあい、競い合い、人に愛される、そんな時代を作りたいのです。
ゆうき総業はその土台で構わないのです。
⑤建設業界の未来
若手を求めるとは言いましたが、これは男子だけではないのです。
先ほどのスーパーフロアやトロウェルといった機械操作による作業が増える中で、省力的になり腕力は必要なくなってきています。
ならば今こそ女性も建設業で活躍しやすくなる時代に突入します。
↓例えばスーパーフロアのこの作業はほぼリモコンのみで操作するので、技術も力もいりません。
女性でもこんなに奇麗に仕上げられるのです。
防水工事においても超速硬化ウレタン防水は機械の操作がメインなので、女性でも施工が可能です。
こうして塗装工事も防水工事も左官工事も、どんどん進化し省力的になっていけば女性も稼げる時代になるのです。
これはおそらくそう遠くない未来だと思います。
同時に外国人もたくさん増えてきました。
正直外国人の若者は家族愛が強く、家族のためにお金を稼ぎに来る方がほとんどです。
3年から長ければ10年も親元を離れ、ただ家族のために日本に稼ぎに来ています。
これは戦後の日本ととても似ていてハングリーです。
それなりの覚悟を持ってくるので仕事も真面目で真剣です。
正直私は今の日本の若者にこそ必要な精神であると思います。
日本は豊かすぎて忍耐力が乏しいと思います。
何かを覚え極めたいのであればそれなりの努力が必要だし、ハングリーな精神も必要なのです。
語学を覚え知らない土地へ来る彼らの目を見ていると、日本は負けてしまうなぁとちょっぴり思ってしまいます。
経済が伸びない理由はそうした甘えた部分も多いのだと思いますね。
このままでは日本の社長さんは皆外国人を優先して雇ってしまいかねません。
幸い弊社の若手は外国人に負けないほどハングリーに頑張ってくれているので、来年ゆうき総業に入社する初の外国人とは競い合い仲良く出来ると確信しています。
さらに弊社はパワーアップしていくでしょう。
↓スリランカへ面接へ行ってきました。
今後のゆうき総業がとても楽しみです!