雨漏りのニ次被害のついて
結城 伸太郎
雨漏りは建物内部に水が浸入するだけではなく、そのままにしておくと二次被害が発生することがあります。
二次被害よる建物への影響はとても大きいので、どのような症状が発生するのかしっかり知っておくことが大切です。
このページでは、雨漏りの二次被害について紹介するので、大切な建物を守るためにもぜひ参考にしてみてください。
雨漏りの被害は2つに分類される
■一次被害
雨漏りの一次被害は、建物内部の雨水が侵入することを指し、主に外壁や屋根などが劣化して破損することにより発生します。
■二次被害
二次被害は一時被害が原因で発生してしまい、建物に様々な症状が見られるようになります。一般的に一次被害に気付いた時には、すでに二次被害も起きていることが多いです。この二次被害が進行すると、最悪の場合は倒壊する恐れもあり、最も建物の価値が下がるトラブルでもあります。
一次被害の症状
一次被害の症状は、屋根や外壁などのひび割れやズレ、剥がれ等が原因で、これらが起こる理由としては経年劣化や自然災害、施工不良などが考えられます。
また、雨仕舞と呼ばれる防水性を高めるために行う防水方法に不備があり、本来の防水性を発揮できずに水が浸入してしまうこともあります。
二次被害の症状
■腐食
雨漏りや雨染みが確認できる場合は、壁の中や柱、床下などにも水が浸入していることが考えられ、放っておくと木材が湿気の影響でボロボロに腐食してしまいます。
■シロアリの発生
シロアリは水分を含んだ木材を好むので、雨水が浸入している建物は、シロアリにとって最高の環境と言えます。シロアリが発生してしまうと家の木材などを食べられてしまい、気付いた時には壁や柱の中がスカスカになっているケースもあります。
■カビの発生
カビは高温多湿の環境と塗料や接着剤などを好むため、目に見えるところだけではなく、クロスの裏などにも発生します。雨漏りの二次被害でもよく見られる症状で、建材にダメージが及ぶだけではなく、シックハウス症候群などの健康被害も出る可能性があります。
■漏電、電化製品が故障、感電や火災
雨漏りでブレーカーやコンセントなどが濡れてしまうと、漏電を引き起こす危険性があります。さらに、強い電流により感電や火災が起こり、命に関わる大きな事故につながります。
■家財の水濡れ
雨漏りは建物だけではなく、家具や家電製品なども濡らしてしまうことがあり、ソファーやテーブルなどが濡れて使えなくなると、新しいものを購入する費用がかかってしまいます。さらに、重要な書類やデータなどが濡れて大きな損失を負う可能性もあるので、金銭的にはもちろんですが、精神的にも大きなダメージを受けることがあります。
シミやカビ臭は二次被害が発生しているサイン
二次被害が発生しているのかは、シミやカビ臭で確認することができるので、このサインを見逃さないように注意しましょう。
シミは天井や壁などに見られ、建物内部に侵入している雨水が滲みだしている証拠です。ただ、この段階で気付いたとしても、腐食やシロアリの発生などが起きている可能性があります。
また、二次被害の症状でもあるカビが発生している場合は、カビ臭を感じることがあります。カビが発生しても建物の見た目は変わらないので、いつもよりカビ臭がすると思ったら雨漏りを疑いましょう。
二次被害が進行すると高額な修繕費が必要
雨漏りは外壁や屋根などの劣化だけではなく、内部にまで影響を及ぼしてしまうため、雨漏りの原因となる部分と建物内部の修繕も必要になります。
そのため、さらに二次被害が進行すると修繕する箇所も増えて、費用が高額になってしまします。また、家財の破損や健康被害などで、修繕以外にも費用がかかる可能性もあります。
まとめ
雨漏りの二次被害である腐食やシロアリ、カビの発生などは、建物に大きなダメージを与えてしまい、最悪の場合は倒壊する恐れもあります。また、家の価値が下がったり、健康被害が出たりと二次被害による影響はとても大きなものです。
二次被害のサインであるシミとカビ臭があったり、雨漏りをそのまま放置している方がいる場合は、すぐに専門の業者に相談をしましょう。