塗るだけで外壁タイルの補修できるクリアウオール
結城 伸太郎
クリアウオールは、アロンコート、アロンウオールの防水工事業協同組合員のみが使えるハイソリッドアクリルウレタン系のタイル外壁用の防水材です。
通常のタイル補修は、張り替えで行うため、「色が合わない」「施工の振動や騒音がある」などデメリットがありましたが、クリアウオールは塗ることで補修できるため、そのようなデメリットがありません。
このページでは、クリアウオールの特徴や施工の流れを説明いたします。
目 次
クリアウオールとは?
クリアウオールとは、瞬間接着剤で有名なアロンアルフアを製造している東亞合成(株)が開発し、アロン化成(株)が販売するタイル外壁用防水材(ハイソリッドアクリルウレタン系)で、タイルの防水保護や剥落の予防を行うことができます。
微細なクラックは、クリアウオールを塗ることでできる厚い塗膜で埋まりますが、大きめのクラックは先に充填材で塞いからクリアウオールを塗り必要があります。
通常のタイルの補修とクリアウオール補修の違い
タイル自体は、劣化に強い建材ですがヒビ割れしてしまうこともあります。タイルがヒビ割れた場合、通常の補修方法は張り替えを行いますが、以下のようなデメリットがあります。
・張り替えたタイルが再度割れる
・色が合わない
・施工の振動や騒音がある
・撤去したタイルは産業廃棄物として処理する必要がある
クリアウオールは、タイルの上から塗ることで補修を行えるので、このような張り替えのデメリットがありません。現在、最も注目されているタイル外壁用の防水材です。
クリアウオールの特徴
塗るだけでタイルのヒビ割れを補修し、雨漏りやタイル剥落を予防ができる
クリアウオールは、タイルや目地部分のヒビ割れに浸透し補修します。ヒビ割れを補修することで、雨水の侵入を防ぐことができます。
雨水の侵入を防ぐことで、水分が内部から出てきて発生するエフロレッセンスや外壁からの雨漏りを防ぎ、タイルの剥落を予防します。
ただし、大きめのクラックは先に充填材で塞いからクリアウオールを塗り必要があります。微細なクラックは、クリアウオールを塗ることでできる厚い塗膜で埋まります。
透明の塗膜でタイルの模様はそのまま
クリアウオールは、塗膜が透明なので、タイルの模様や風合いを損なうことなく施工を行う事ができます。また、タイルの目地部分が濡れた色に変わり美観が良くなります。
耐候性、耐久性が高い
塗膜の白濁がなく、黄変が起こりづらいので、透明性を長く維持することが出来ます。また、防カビ機能があり、美観を長く保つことが可能です。耐久年数は12~15年です。
特約店による責任施工で高品質
アロンコート、アロンウオールの防水工事業協同組合員という、メーカーから教育の受けた特約店のみ施工を行うことができます。施工店を絞り、教育をすることで、品質の高い施工が可能になります。
使用できるタイルの種類
磁器質タイルとせっ器質タイルに塗装を行うことができます。
クリア塗装がされているタイルと光触媒が塗装されているタイルには施工を行う事ができません。
クリアウオールの施工事例
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外壁タイル施工前
施工前の状態です。目地を見ても分かるように雨水を吸収している状態です。
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打診調査
まずタイルに浮きが無いか確認し、浮いている部分は部分貼り替えするか、エポキシ樹脂を注入し浮きを解消します。
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穿孔作業
浮き部分に注入するための穴を空けます。この穴は設計で計画された数量分空けます。
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エポキシ樹脂注入作業
タイル面や目地の浮き部に注入します。注入された接着材は内部で硬化し、浮き部分を躯体と密着する働きをします。
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CP-100下塗り塗布
目地に浸透するプライマーです。
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CS-200中塗り塗布
中塗り塗布後。中塗りは艶がある塗料です。ムラなくしっかり塗布します。この時点で防水性能が出来ています。
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CT-300上塗り塗布
上塗り塗布後。上塗りはつや消し塗料です。艶を消していくイメージでムラなく塗布します。
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外壁タイル塗布防水施工完了後
アロンクリアウォール施工完了です。タイルの色が少し濃いイメージになります。元々タイルは紫外線で退色していますので、クリアを塗布し従来の色に戻った感じですね。防水保証10年です。外壁のタイルのリフレッシュにはクリアウォールがお勧めです。