外構で使われるブロック塀の基礎知識
結城 伸太郎
ブロック塀は主に外部からの目隠し、プライバシー感、境界の設定など幅広い用途に使われています。
ホームセンターで売っているような普通のブロックだけではなく、オシャレな化粧ブロックもあります。
このページでは、ブロックの種類や選び方などを説明しています。
ブロック塀とは
ブロック塀は主に外部からの目隠し、プライバシー感、境界の設定など幅広い用途に使われています。
ブロックは二次製品と呼ばれ、現場打コンクリートとは異なり工場で製作された製品です。ホームセンターや建材屋さんで手に入ります。コンクリート擁壁に比べると圧倒的にコストが安く積み上げ施工も容易です。
A種B種C種と圧縮強さによって分かれていて、左の写真の穴が3つ空いているタイプがオーソドックスな「基本ブロック」です。真ん中が「横筋」、右が「コーナー」と呼ばれています。
モルタルでただ積み上げるのではなく、異形鉄筋を組みつけながら積みあげていくので簡単には崩れる事はありません。漫画でよくブロックを拳で壊したりシーンがありますが、実際は中にモルタルが詰まりますのでそう簡単には穴は開きません。
右の写真は、異形鉄筋を組みつけながら積み上げていく様子の写真です。横筋と基本ブロックを交互に積み上げていきます。
ブロック塀のメリット
ブロック塀は敷地境界が分かりやすくなり、防犯機能としても役立ちます。また、アルミフェンスなどと抱き合わせる事によりプライベートな空間も付与することが出来ます。
施工においては自由に裁断加工ができるので、特殊な曲線や変形にも対応できます。
ブロック塀のデメリット
ブロックは鉄筋コンクリート擁壁よりも耐久性が弱い点があげられます。例えば、車がぶつかってきたとしたら鉄筋コンクリートよりも広く崩壊するでしょう。これはコンクリートの密度の違いと言えます。
また、近年はブロック塀が地震で崩壊し数人の命を奪いました。これはブロック塀の高さによって基準が設けられており、それがおろそかになっていたのが原因です。
以下の写真のようにブロック塀は1.2mの高さ以上の場合は3.4m以内に置きに「控え」と呼ばれる柱を設けなければなりません。また高さも2.2m以内とされています。
使われるブロックの種類
ブロックはA種、B種、C種と分かれており、それぞれ厚みが80mm~150mmになります。また形状として、基本、横筋、コーナーという種類があります。
幅により積み上げられる高さが変わり、150mmで最大2.2mとなります。
また、ブロックにはJIS規格があり、ホームセンターで売っているものはJIS規格が無いものが多いです。公共工事ではJIS規格が無いものは受け入れられないのでホームセンターの製品は使えない事になります。
化粧ブロックは普通のブロックと違い
化粧ブロックは基本ブロックと違い表面に意匠性が持たれています。ただのブロックだとどうしても景観が保てないので化粧ブロックとフェンスを使い分ける事により一層明るい景観に変わるでしょう。
化粧ブロックはメーカーにより模様、デザインが異なっています。カタログを見ながら選ぶ楽しみもあるかと思います。マチダコーポレーション、エスビック、など。
危ないブロック塀の見分け方
前述でも挙げた通りブロックの厚みにより高さ、控えが必要になってきます。さらに、ベースコンクリートも必要になります。
ブロック塀の選び方
ブロックには、普通ブロックや化粧ブロックがあり色や形状で様々なバリエーションがあります。家の色や形、そして好みに合わせてオシャレなエクステリアを手に入れてください。
さらに、真ん中をくりぬいたり曲線形状にも加工が可能です。絵に描いたラフ画をそのまま表現できるかもしれませんので、ネットを見たりして気に入ったものがあれば是非ご検討してみてください。
まとめ
ブロック塀は主に外部からの目隠し、プライバシー感、境界の設定など幅広い用途に使われています。
ブロックはA種、B種、C種と分かれており、それぞれ厚みが80mm~150mmになります。また形状として、基本、横筋、コーナーという種類があります。
ブロックにはJIS規格があり、ホームセンターで売っているものはJIS規格が無いものが多いので注意が必要です。
デザイン面にこだわりたい方は、化粧ブロックがオススメです。色や形状で様々なバリエーションがあります。