受水槽内面防食の施工工程 JWWA規格対応|
ながた
受水槽のメンテナンス 積層ライニング、内面防食工事
マンションなどにある受水槽(貯水槽)タンクのメンテナンスで力を発揮する「ポリエステル樹脂内面防食工事」の施工をご紹介します。 受水槽はメンテナンスが必須であり、劣化すると漏水したりします。 その時は水を抜いて内面から防水(防食)工事を行い漏水を止めます。 安心して水を供給するために大切な工事です。 弊社ではこういった特殊な防水工事も手掛けています。
マンションなどには受水槽と言って水を供給するために大量の水を貯める容器があります。
基本的にはFRP製のものが多いのですが、紫外線や水圧などで少しづつボルト周りやジョイント部分などが劣化してきます。
長年放置しておくとジョイント部分から水が漏れてきたりします。
一生にわたりメンテナンスフリーという訳ではなく、やはりこまめなメンテナンスは必須です。
こういった受水槽のメンテナンスは設備屋さんの仕事ではあるのですが、劣化した受水槽を交換するほどでもなく、内面の防水処理だけで十分だったりもします。
その時は我々のような防水工、ライニング工の出番です。
この特殊な防水は、防食ライニングと言って屋上防水とはまた違った施工工法、資材となります。
防水工事の資格では、10種類ほどの防水工法があるのですが、1級積層ライニングとなるとこの10種類に入らない、土木・設備に近い資格となります。
割マニアックな部類となりますね。
では受水槽が漏水した現場の作業工程をご紹介してみます。
↓受水槽の中です。
決して広くない密閉された空間なので、作業中は防毒マスクは必須です。
↓塗料が密着するように全面をサンドペーパーで研ぎます。
↓プライマー下塗り
有機溶剤中毒になって死亡するケースもあるので、決して一人で作業はしない事。
↓ボルト周りの補強塗り
このようにボルト周りは漏水に一番弱い部分なのでしっかりと下地処理も含め特殊なパテで完全に被覆します。
↓ポリエステル樹脂上塗り
↓このようにジョイント部のボルトも全面補強塗りしています。
↓ジョイント部ガラスマット補強
受水槽はいくつかのパネルを結合し作られているので、ジョイント部は必ず存在します。
漏水する多くはジョイント部からの漏水となるので、ジョイント部の補強がメインの防水となります。
↓サーフェイスマット補強
ガラスマット+サーフェイスマットで規定の厚みを確保します。
乾燥すると柔軟性もよく割れずらい固い塗膜が形成されます。
↓ボルト周り、ジョイント周りの防食が完了したら、全面を不飽和ポリエステル樹脂で塗ります。
この青い樹脂塗料が仕上げとなるのですが、有機溶剤でとても害があるように感じますが、水道局指定のJWWA K149という規格に対応している塗料なので、飲み水にも対応しています。
この規格に対応していなければ水道水のようなタンクには塗れません。
↓施工完了
↓施工完了
鮮やかなブルーで仕上がりました。
とてもきれいです。
この後しっかりと乾燥させ、水道水を貯めることが出来ました。
漏水も止まりました。
今回の仕様は、JWWA K149規格対応の工法です。
飲み水にも安心して使える防水(防食)材です。
コンクリートの受水槽や貯水槽、消化水槽などにも使用可能です。
いつも設備屋さんからの依頼が多い工事となります。
ご用命ありましたら宜しくお願いします。
職長 永田義隆