フッ素塗料の特徴と単価
結城 伸太郎
フッ素塗料は、耐久性の高さから有名な建築物にも使用されていますが、価格も高いです。
このページでは、フッ素塗料を他のグレード塗料と比べたときのメリットやデメリット、代表的な塗料、良くある質問を紹介しています。
目 次
フッ素塗料はどんな塗料か?
フッ素塗料は、合成樹脂にフッ素樹脂を使用したもので、現在主流のシリコン塗料よりもグレードが高い塗料です。
【メリット1】耐久性が高く、塗装の回数を減らすことができる
フッ素塗料の最大のメリットは耐久性の高さで、15年~20年程度の耐久性があります。
耐久年数が長いので、塗装の回数を減らすことが出来ます。1回の塗装料金は高額になりますが、長期間で考えた場合は、足場を設置する回数が減って塗装料金を抑えることが出来ます。
【メリット2】ツヤ有りは光沢ありキレイ
フッ素塗料のツヤ有りは光沢があり、新築のようなキレイな仕上がりになります。
【メリット3】親水性があり雨水で汚れを落とせる
親水性があり、雨水によって汚れを流すことができます。そのため、防汚性が高く塗膜の表面に汚れが付きづらいので、美観を保つことができます。
【メリット4】カビや藻の発生を防ぐことができる
防カビと防藻性があり、北側の湿気の多い面や太陽の当たらない面でも、カビや藻の発生を防ぐことができます。
【デメリット1】単価が高い
フッ素塗料は、施工単価が高額です。シリコン塗料の1,800円~2,800円に対して、フッ素塗料は、3,800~4,800円になります。長期的に見ると施工料金を抑えることができますが、1回の施工料金は高額になります。
フッ素塗料の施工単価(㎡)はいくらくらいか?
フッ素塗料の平米単価は、3,800円~4,800円程度です。
弊社でフッ素塗料を選ばれるお客様の割合
過去1年間に弊社で使用した塗料の割合は、アクリル1%、ウレタン10%、シリコン35%、ラジカル制御34%、フッ素5%、光触媒0%、無機15%です。
こんな方にオススメする塗料です
耐久年数の長いので、施工回数を少なくしたい方や長期間のコストパフォーマンスを重視する方、お手入れの手間を減らしたい方にオススメです。
オススメのフッ素塗料:UVアクアコート(日本塗装名人社):2,900円~
抜群の性能を発揮し、幅広い用途にフィット。メリット豊富なフッ素樹脂の進化形、それが4フッ化フッ素樹脂です。
フッ素UVコートシリーズは4フッ化フッ素樹脂とポリシロキサンのハイブリッド化によりフッ素樹脂塗料の耐久性を更に向上させ、シロキサン結合からなる低汚染性など多機能化した進化形のフッ素樹脂塗料です。
艶やかな仕上がり感で長期間に渡り美観を維持するだけでなく、フッ素樹脂塗料の耐久性が資産価値の維持、向上も実現します。
代表的なフッ素塗料
ルミステージ(AGCコーテッック):単価4,400円~
フッ素なので紫外線に強く、雨水で汚れを洗い流すセルフクリーニング機能や防カビ、防藻の機能があります。塗料の単価自体は高いのですが、耐久性も10~15年と長く、長期で見るとコスト的にもお得な塗料です。
従来の塗装店が問屋から塗料を買い勝手に塗装するシステムではなく、素材メーカー、塗料メーカー、認定施工店が一団となって品質管理をしているので、どこの認定施工店が塗装しても高品質な施工を受けられます。また、メーカー保障も現在ある塗料で最長の10年付きます。
ファイン4Fセラミック(日本ペイント):単価3,800円~
耐久性、耐汚染性、透湿性、防藻性、防かび性など、全てにおいて優れているフッ素系の塗料です。当サイトの業者アンケートでもフッ素系の中で一番使われている塗料に選ばれました。評判も高く、フッ素といえばファイン4Fセラミックを使うという方も多いです。
クリーンマイルドフッソ(エスケー化研):単価4,200円~
クリーンマイルドフッソは、エスケー化研が開発した「超低汚染弱溶剤形フッ素樹脂塗料」です。
通常のタイプ以外にも、弾性機能を持つ弾性クリーンマイルドフッソなど2種類があり、シリコン系で人気のクリーンマイルドシリコンの耐久性を、より高めた高級なフッ素塗料です。
サーモアイ4F(日本ペイント):単価3,800円~
サーモアイシリーズ中では、最も耐候性、光沢保持性が高い塗料です。屋根塗料のフッ素系の中で一番使われている塗料に選ばれ、ガイナなどの断熱塗料よりも安く、好んで使う方も多いです。
フッ素塗料に関するよくある質問
Q1.艶ありしかないと聞いたのですが、本当でしょうか?
いいえ。油性のフッ素塗料は、3分艶までしかありませんが、水性のフッ素塗料は艶なしがあります。
Q2.塗膜が割れやすいと聞いたのですが、本当でしょうか?
フッ素塗料は、他の塗料に比べて塗膜が固い特徴があり、塗装面が動いた場合に割れる可能性があります。そのため、モルタルなどの動きやすい壁に塗装を行う場合は、弾性タイプのフッ素塗料を使用することで、ヒビ割れを防ぎます。
Q3.度フッ素で塗装すると、次もフッ素で塗装しなきゃダメと聞いたのですが、本当でしょうか?
フッ素塗料は防汚性があるため、他の種類の塗料との密着性が悪い特徴があります。ただし、近年は、下塗り材の性能が上がっているため、適切な施工を行えば、フッ素塗料以外の塗料でも問題ありません。
まとめ
フッ素塗料は、耐久性が高く、防汚性や防カビ、防藻性がある塗料です。
シリコン塗料と比べた場合、1回の施工料金は高額ですが、長期間で考えるとコストパフォーマンスが良いです。そのため、施工回数を少なくしたい方やお手いれの手間を減らしたい方にオススメです。
ただし、まだまだ低汚染性はシリコンよりも劣ります。