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シリコン塗料の特徴と単価

結城 伸太郎

シリコン塗料は、実績や種類が豊富で、最も採用されることが多いです。

このページでは、シリコン塗料を他のグレード塗料と比べたときの特徴や機能、メリット・デメリット、また代表的な塗料を紹介しています。

シリコン塗料はどんな塗料なのか?

シリコン塗料は、合成樹脂にシリコン樹脂を使用したもので、正式名称は、アクリルシリコン樹脂塗料です。アクリルと付いていますが、下位グレードのアクリル塗料とは別物になります。

現在主流の塗料で最も採用されることが多く、外壁と屋根だけでななく付帯部分もシリコンで塗装を行います。但し、近年は、ラジカル塗料が主流になりつつあります。

シリコンより少し価格が高いですが、それ以上に耐久年数が長く、コストパフォーマンスに優れているためです。

【メリット1】価格と耐久年数のバランスが優れている

最も大きなメリットは、価格と耐久年数のバランスが優れている点です。下位グレードのウレタン塗料と比べて、施工単価は、100円~500円程度しか変りませんが、耐久年数は、4年~6年程度変わります。

【メリット2】撥水性がありキレイな状態を保てる

塗膜に撥水性があるので、雨やほこりなどを弾いて、表面をキレイに保つことができます。

【メリット3】ツヤを長期間維持できる

紫外線に強いため光沢保持率が高く、ツヤを長期間維持することができます。

【メリット4】塗料の種類が多い

塗料の種類が多く、水性と油性、1液型と2液型、5種類のツヤ、遮熱機能や高耐候のものなど、多種多様な種類があります。

シリコン塗料の施工単価(㎡)はいくらくらいか?

シリコン塗料の平米単価は、1,800円~2,800円程度です。

弊社でシリコン塗料を選ばれるお客様の割合

過去1年間に弊社で使用した塗料の割合は、アクリル1%、ウレタン10%、シリコン35%、ラジカル制御34%、フッ素5%、光触媒0%、無機15%です。

こんな方にオススメする塗料です

10年~15年程度の耐久年数があり価格とのバランスが良いので、10年程度で次回の塗り替えを検討している方にオススメです。

【オススメのシリコン塗料】ユメロック(ロックペイント):単価1,400円~

特殊成分配合により、すぐれた耐候性、耐久性、および低汚染性を発揮します。

付着性、耐久性、耐アルカリ性、耐薬品性による変退色や光沢の低下が小さく、また衝撃や寒暖の差による塗膜の割れも起きにくくなっています。

塗料用シンナーで希釈可能なため、下地旧塗膜を侵しにくく直接塗装でき、幅広い用途に対応できます。藻やカビの発生を抑制し、清潔な住環境を維持します。

鉛・クロムなどの有害な重金属を原料として配合せず、環境にやさしい塗料です。

代表的なシリコン塗料

■オーデフレッシュ(日本ペイント):単価2,800円~

オーデリウォールシステムという独自の技術により、高耐候性、低汚染性を兼ね備えています。

幅広い外壁の種類に対応でき、下塗り材を組み合わせることで、外壁の基礎部分に防水機能や防藻・防カビ機能を施すことができます。

■ファインシリコンフレッシュ(日本ペイント):単価2,200円~

外壁用のセラミックが配合されたシリコン系の塗料です。シロキサン結合による高耐候性、特殊セラミック成分による超低汚染性、バイオ技術による防藻・防カビ性に優れているロングセラーな塗料です。

また、透湿性も高いので結露を防ぐこともできます。

■セラMシリコンⅡ(関西ペイント):単価2,300円~

一般的の塗料は、中塗りと上塗りが同じ塗料ですが、この塗料は、中塗り用のセラMシリコン2、上塗り用のセラMシリコン2の2つに分かれています。

中・上塗りで色が違うので、中塗りしないというようなことを防ぐことができます。

■サーモアイSi(日本ペイント):単価2,400円~

日本ペイントが開発した屋根用の遮熱塗料です。

2液弱溶剤シリコン系のサーモアイがサーモアイSiという商品名で、その他にはスレート屋根専用の1液弱溶剤シリコン系のサーモアイ1液Si、1液水性シリコン系のサーモアイ水性Siがあります。

サーモアイ最大の特徴は、下塗りにも遮熱機能を持ったサーモアイシーラーやサーモアイプライマーを使うことです。これにより、一般的な遮熱塗料よりも高い効果を発揮できます。

■クールタイトSi(エスケー化研):単価2,400円~

一般的な遮熱塗料は、汚れが付くと遮熱機能が悪くなる弱点がありますが、クールタイトは特殊セラミック成分が配合されているため、汚れが付きにくく遮熱機能が長持ちするのが特徴です。

色も41色と豊富なのも特徴です。遮熱塗料は、JIS認証を取るときに、色相別に審査に通過しなければならないため、多くの色の認証を取ると手間がかかります。

クールタイトの41色は各社の同等塗料でトップです。

■ヤネフレッシュSi(エスケー化研):単価2,500円~

シロキサン結合により、超耐久性で、酸性雨や熱、紫外線強いのが特徴です。

また、防かび、防藻性もあります。色は、24色です。

シリコン塗料に関するよくある質問

Q1.シリコン塗料は、ひび割れしやすい塗膜だと聞いたのですが、本当でしょうか?

塗装直後は、それなりに柔軟性がありますが、10年程度経過すると固くなって追従性が低くなるため、ひび割れが発生しやすいです。

Q2.シリコン塗料は、重ね塗りが不向きと聞いたのですが、本当でしょうか?

撥水性があり固いため、塗膜の密着が悪いですが、適切な下塗りを行えば、重ね塗りを行っても問題ありません。

Q3.低粘度のため扱いにくいと聞いたのですが、本当でしょうか?

低粘度なので顔料が沈殿しやすく、頻繁に撹拌する必要があります。そのため、手間がかかり扱いにくいです。

まとめ

シリコン塗料は、価格と耐久年数のバランスが優れていて、外壁や屋根だけではなく付帯部にも使う人気があるグレードです。ただし、アクリルが主成分であり、シリコン樹脂の含有量により耐候性は変わります。

シリコン塗料の平米単価は、3回塗りの合計で1,800円~2,800円程度です。

今は人気がありますが発売からかなりの年月が過ぎていて、ラジカル制御塗料など新しいグレードに取って代わりつつあります。

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