公共工事|屋上ウレタン塗膜防水改修工事(X-1工法)
結城 俊輔
公共機関の屋上防水工事「塩ビシート防水を超速硬化ウレタン防水で改修」
弊社で元請けとなって施工した公共工事の屋上防水工事をご紹介します。
施工前は塩ビシートの機械固定工法にて施工されていました。
図面では既存の機械固定工法のシート防水を全撤去し、ウレタン塗膜防水で改修するという仕様でした。
機械固定のシート防水はただ剝がすだけではなく、ディスク金物もすべて撤去しなければならないので手間が掛かります。
さらに下階に漏水しているらしく、撤去後に雨が降られたらひとたまりもないので社内にてしっかり計画検討を行いました。
既存シート防水の下地はコンクリートスラブなので、それで雨漏りすると言う事はクラック以外に考えられません。
しかし高圧洗浄の工程もあるため、施工要領書を守るには仮防水前に高圧洗浄を施工する必要があります。
なのでシート撤去中に同時進行でクラックを見つけ、即仮防水材で刷り込み高圧洗浄前の仮防水層を作ることにしました。
計画は上手くいき、高圧洗浄時に漏水する事はありませんでした。
発注機関もこの事は特に懸念していたようです。
工期も少なかったことから、ウレタン防水を超速硬化に切り替えた事により、工期短縮、品質向上、省力化にも繋がりました。
防水工事の豊富な経験を持つ弊社だからなせる業だと思います。
管理監督業務、職人の連携にて難なくお引き渡しが出来ました。
施工前後の写真
建物種別 | 公共 |
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階数 | 2階建 |
お客様名 | 公共施設 |
写真ギャラリー
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施⼯前状況
既存は塩ビシートの機械固定⼯法です。
今回の設計では既存防水シート全撤去からのウレタン塗膜防水改修という仕様でした。 -
施⼯前状況
今回は既存防⽔層をすべて撤去する⼯法です。
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施⼯前状況
機械固定のシート防水を全撤去するのは流石に大変です。
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昇降⽤⾜場取り付け
昇降用の仮設足場を設置。
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⼯事看板設置
工事看板を設置します。
弊社が元請けなので安全管理はすべて責任をもって周知させる義務があります。 -
既存防⽔層撤去
既存防水層撤去中
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既存防⽔層撤去
既存防水層撤去中
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既存断熱材厚み 25mmを確認
既存防水シートの下には断熱材もありますが、漏水により水分を吸収してとても重たくなっていました。 -
既存防⽔層撤去後
防水層をすべて撤去しました。
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既存防⽔層撤去後
防水層をすべて撤去しました。
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仮防⽔材搬⼊
アロンQD粉体
コンクリート躯体には仮防水の必要があるのでアロンQDというアクリルゴム系仮防水材を前面に塗布します。 -
仮防⽔材搬⼊
アロンQD混和液
アロンQDは粉体と混和液に分けられています。 -
RC躯体クラック部刷り込み
もともと漏水している建物なので、⾼圧洗浄前に漏⽔の危険性がないように予めクラック部に仮防⽔材をすり込んでおきました。
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⾼圧洗浄
躯体全⾯を⾼圧洗浄で洗います。
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仮防⽔完了
鏝で全⾯に仮防⽔材(アロンQD)を下塗りします。
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仮防⽔完了
アロンQD全面塗布完了
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仮防⽔完了
これで⾬漏りの⼼配は無くなりました。
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改修ドレン取付・ドレン廻り補強張り
ドレンに改修ドレンを設置し、ドレン廻りを防水材で増し塗りしておきます。
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プライマー塗布
ウレタン塗膜防⽔材と密着⼒向上させるプライマーを塗布します。
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プライマー塗布
全面プライマー塗布完了
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絶縁シート搬⼊
絶縁シートと呼ばれる⾃着性があるシートです。
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絶縁シート貼付
平場全面に絶縁シート貼っていきます。
墨付けして貼らないと寄れたりして不格好になるので注意が必要です。 -
絶縁シート貼付
絶縁シート貼り付け完了。
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絶縁シートジョイント部補強塗り
予めジョイント部に増し塗りしていきます。
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脱気筒設置
脱気筒はこの時に取り付け、端末は補強塗りし
ておきます。 -
超速硬化ウレタンスプレー準備
今回はウレタン塗膜防水の改修仕様は、X-1工法となっています。
弊社の持つ超速硬化ウレタンスプレーもX-1工法が取れるもので、従来の手塗りより乾燥が約10時間が3分になる材料です。
施工スピードも圧倒的に早くなります。 -
超速硬化ウレタン防⽔材搬⼊
資材搬入
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平場 超速硬化ウレタンスプレー1層⽬
施⼯中
膜厚は3mmとします。
吹き始めると1日で500平米くらい進みます。 -
⽴上り 超速硬化ウレタンスプレー1層⽬
施⼯中。
立ち上がりは絶縁ではなく密着工法となり、X-2工法となります。
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平場 超速硬化ウレタンスプレー2層⽬
施⼯中
⾶散しないようにこのような養⽣籠を⽤意してあります。 -
養⽣カゴ
この中で施⼯しています。
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超速硬化ウレタンスプレー吹付完了
吹付後3分後には歩⾏できるほど乾燥が速い防⽔材です。
公共工事のような工期に縛られる物件は、ウレタン防水を超速硬化に切り替えるのも良い方法です。設計は変えていません。 -
膜厚検査
3㎜確保されています。
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トップコート塗布
専用のトップコートを塗布します。
トップコートはローラーで施工します。 -
トップコート塗布
トップコート塗布中。
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⽴上り端末⾦物+シーリング施⼯後
立ち上がり端部は抑え金物を取付、シーリング処理します。
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改修ドレンストレーナー取り付け
ドレンキャップ取付。
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検査
自主検査及び引渡し前の検査を行います。
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施⼯完了 全景
すべての工事が完了しました。
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施⼯完了後 全景
工期も遅れることなく、発注機関からも大変喜ばれました。
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施⼯完了後 全景
施工完了後全景
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昇降⽤⾜場解体
最後に昇降用足場を解体し引き渡しとなります。
雨漏りも止まり安心しました。
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